Japanese
English
症例
兄弟間で発症した新生児一過性膿疱性メラノーシスの2例
Transient neonatal pustular melanosis in brothers
山田 いづみ
1
,
齋藤 京
1
Izumi YAMADA
1
,
Hitoshi SAITO
1
1さいたま市立病院,皮膚科(主任:齋藤 京部長)
キーワード:
新生児一過性膿疱性メラノーシス
,
transient neonatal pustular melanosis
,
TNPM
,
新生児中毒性紅斑
,
感染症
Keyword:
新生児一過性膿疱性メラノーシス
,
transient neonatal pustular melanosis
,
TNPM
,
新生児中毒性紅斑
,
感染症
pp.1823-1826
発行日 2024年12月1日
Published Date 2024/12/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004907
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
3歳差で出生した兄弟。妊娠経過に問題はなかったが,出生時から全身の皮膚に多発する膿疱を認め,1週間程度で自然消退した。2例とも重症感染症は否定的であり,その後の発達経過も正常だった。弟の左肩の膿疱から施行した皮膚生検では,角栓形成と,一部に好酸球浸潤を伴う角層下膿疱を認めた。臨床所見,経過および弟の皮膚組織所見から新生児一過性膿疱性メラノーシスの兄弟例と診断した。本症は新生児の良性皮膚疾患のひとつだが,病因は解明されておらず,遺伝性も不明である。本邦ではこれまで自験例を含め11例の症例報告があり,初の兄弟間発症である。なお母体の甲状腺機能障害の関与も考慮されてきたが,母体に基礎疾患はなかった。
Copyright © 2024, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.