Japanese
English
症例報告
Basedow病を合併した尋常性白斑の1例
A case of vitiligo vulgaris with Graves' disease
川村 美保
1
,
水谷 陽子
1
,
周 円
1
,
飯塚 勝美
2
,
清島 真理子
1
Miho KAWAMURA
1
,
Yoko MIZUTANI
1
,
En SHU
1
,
Katsumi IIZUKA
2
,
Mariko SEISHIMA
1
1岐阜大学医学部皮膚科
2岐阜大学医学部糖尿病代謝内科
1Department of Dermatology, Gifu University Graduate School of Medicine, Gifu, Japan
2Department of Diabetes and Endocrinology, Gifu University Graduate School of Medicine, Gifu, Japan
キーワード:
甲状腺機能亢進症
,
尋常性白斑
,
Basedow病
Keyword:
甲状腺機能亢進症
,
尋常性白斑
,
Basedow病
pp.519-523
発行日 2018年6月1日
Published Date 2018/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412205459
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要約 19歳,男性.約1年前より背部,腰部,両下腿に白斑が出現し増加したため当科を受診した.腰部に両側性,帯状に母指頭大から鶏卵大の境界不明瞭な白斑が散在し,両下腿には直径2〜20mmの境界明瞭な白斑が多数みられた.腰部の白斑部と色素沈着部を含めた皮膚を生検した.病理組織所見で,白斑部では表皮内のメラニンおよびメラノサイトが減少していた.また初診時採血でFT3・FT4が高値,TSHが低値であったため甲状腺機能亢進症を疑った.内分泌内科で精査の結果,Basedow病と診断し,チアマゾールの内服を開始した.白斑には週1回のナローバンドUVB治療を開始した.尋常性白斑には種々の自己免疫疾患が合併し,中でも甲状腺疾患の合併が多い.過去の報告を考慮すると,特に面積の大きい非分節型白斑の場合には甲状腺機能や他の自己免疫疾患の合併の有無を評価することが大切と考えた.
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