Japanese
English
特集 壊疽性膿皮症の最新知見と実践的アプローチ
(症例報告)
膀胱癌の外尿道口転移が疑われた陰茎の壊疽性膿皮症
Pyoderma gangrenosum of the penis that was suspected to be the metastasis of bladder cancer to the external urethral meatus
宮原 華子
1
,
本田 理恵
1
,
加倉井 真主
1
,
堤 雅一
2
,
田地 広明
3
,
伊藤 周作
1
Hanako MIYAHARA
1
,
Rie HONDA
1
,
Masakazu KAKURAI
1
,
Masakazu TSUTSUMI
2
,
Hiroaki TACHI
3
,
Shusaku ITO
1
1日立製作所日立総合病院,皮膚科(主任:伊藤周作主任医長)
2同,泌尿器科
3同,呼吸器内科
キーワード:
壊疽性膿皮症
,
陰茎潰瘍
,
外尿道口転移
,
陰茎結核疹
Keyword:
壊疽性膿皮症
,
陰茎潰瘍
,
外尿道口転移
,
陰茎結核疹
pp.1604-1607
発行日 2024年11月1日
Published Date 2024/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004844
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
86歳,男性。膀胱癌に対するBCG膀胱内注入療法施行5カ月後に陰茎亀頭に潰瘍が出現した。CTで膀胱癌の外尿道口転移が疑われ,陰茎部分切断術を施行されたが,病理組織像で悪性所見はなかった。術後2カ月で創部が再度潰瘍化した。組織のTB-LAMP法は陰性であったが,Tスポット®. TBは陽性で,陰茎結核疹を考え抗結核薬を投与するも改善しなかった。再度生検した病理所見は好中球主体の炎症細胞浸潤であり,各種組織培養は陰性で,壊疽性膿皮症と診断した。ミノサイクリン開始4カ月で潰瘍は上皮化した。経過中,両肺に結節が出現したがミノサイクリン内服後に消失し,壊疽性膿皮症の皮膚外症状と診断した。陰茎の難治性潰瘍の鑑別には壊疽性膿皮症も考慮する必要がある。
Copyright © 2024, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.