Japanese
English
症例報告
クロファジミンが奏効した壊疽性膿皮症
A case of pyoderma gangrenosum successfully treated with clofazimine
遠藤 元宏
1
,
鎌田 麻子
1
,
篠田 京香
1
,
南辻 泰志
1
,
嵯峨 賢次
1
,
神保 孝一
1
,
山田 和宏
2
Motohiro ENDO
1
,
Asako KAMADA
1
,
Kyoka SHINODA
1
,
Yasushi MINAMITSUJI
1
,
Kenji SAGA
1
,
Kowichi JIMBOW
1
,
Kazuhiro YAMADA
2
1札幌医科大学皮膚科学教室
2山田皮膚科医院
1Department of Dermatology, Sapporo Medical Univercity
2Yamada Dermatology Clinic
キーワード:
壊疽性膿皮症
,
クロファジミン
Keyword:
壊疽性膿皮症
,
クロファジミン
pp.137-140
発行日 2000年2月1日
Published Date 2000/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412903128
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クロファジミンが奏効した壊疽性膿皮症を報告した.症例は55歳,男性.約5年前より左下腿に膿疱を混じた紅斑性局面が出現し前医にてステロイド外用にて寛解,増悪を繰り返していた.初診1か月前より米粒大の潰瘍,小結節が出現し,ステロイド軟膏,抗生剤軟膏外用にて加療を受けていたが,壊死を伴いながら急速に増大した.心筋梗塞にて左伏在静脈をグラフトとして冠動脈バイパス術を施行されており,糖尿病,高血圧,高脂血症の内服加療を受けているため,ステロイド剤の全身投与は行わずに,クロファジミンによる治療を開始した.クロファジミン200mg/日連日投与で潰瘍は急速に改善し,約3か月で瘢痕治癒した。種々の既往歴を抱え,ステロイド,免疫抑制剤の全身投与が難しい症例にはクロファジミンは有用であると考えられた.
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