Japanese
English
症例
外傷を契機に発症したMycobacterium marinum感染症の2例
Two cases of Mycobacterium marinum infection following skin injury
稲村 崇志
1
,
中野 小百合
1
,
福田 浩孝
1
,
簗場 広一
1
Takashi INAMURA
1
,
Sayuri NAKANO
1
,
Hirotaka FUKUTA
1
,
Koichi YANABA
1
1東京慈恵会医科大学葛飾医療センター,皮膚科(主任:簗場広一診療部長)
キーワード:
非結核性抗酸菌症
,
Mycobacterium marinum
Keyword:
非結核性抗酸菌症
,
Mycobacterium marinum
pp.1543-1546
発行日 2024年10月1日
Published Date 2024/10/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004816
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症例1:65歳,女性。調理中に右示指を受傷後3カ月で,右手から右上腕にかけて圧痛を伴う隆起性病変が複数出現したため当院を受診した。右前腕結節よりMycobacterium marinumが検出され,ミノサイクリン,クラリスロマイシン投与を開始した。副作用によりリファンピシン,クラリスロマイシンに変更し,計7カ月投与にて改善した。症例2:74歳,男性。釣り針で右手背尺側を受傷後6カ月で,同部位に圧痛を伴う皮疹が出現したため当院を受診した。同部位よりMycobacterium marinumが検出されたため,ミノサイクリン,クラリスロマイシンを12カ月投与し改善した。Mycobacterium marinum感染症治療の第一選択は,単剤であればミノサイクリンまたはクラリスロマイシン,併用の場合はいずれかを軸として他抗菌薬(抗結核薬やスルファメトキサゾール・トリメトプリム合剤)と併用し,5.5カ月以上の投与が勧められる。
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