Japanese
English
症例
イベルメクチンが奏効した皮膚爬行症の1例
Successful treatment of cutaneous creeping eruption with ivermectin
新安 祥也
1
,
高橋 英至
1
,
大山 正彦
1
Shoya NIIYASU
1
,
Eishi TAKAHASHI
1
,
Masahiko OOYAMA
1
1国立病院機構 栃木医療センター,皮膚科(主任:高橋英至医長)
キーワード:
皮膚爬行症
,
顎口虫
,
イベルメクチン
,
好酸球増多
,
半定量的酵素抗体法
Keyword:
皮膚爬行症
,
顎口虫
,
イベルメクチン
,
好酸球増多
,
半定量的酵素抗体法
pp.1547-1550
発行日 2024年10月1日
Published Date 2024/10/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004817
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64歳,男性。約1カ月前にシラウオを生食し,その1週間後に腹部瘙痒感,皮膚爬行疹が出現した。ステロイドの外用治療を行うも改善はなかった。皮膚生検では真皮に好酸球の浸潤を認めた。血液検査にて好酸球の増多があり,抗寄生虫抗体スクリーニング検査で顎口虫抗体が陽性であった。イベルメクチンを内服し,皮膚症状は改善した。皮膚爬行疹を診察した際には寄生虫疾患を鑑別に置き,詳細な病歴を聴取することが重要である。また,外科的切除や皮膚生検での虫体摘出および同定は困難であるため,皮疹や抗体検査,好酸球増多所見などから総合的に診断し,迅速に薬物治療を検討すべきである。
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