Japanese
English
特集 薬疹
中毒性表皮壊死症との鑑別を要したエンホルツマブベドチンによる皮膚障害の1例
Skin reaction associated with enfortumab vedotin that required differentiation from toxic epidermal necrolysis
山田 友莉香
1
,
椎名 雄樹
1
,
井上 唯
1
,
中西 佑以子
1
,
土屋 海士郎
1
,
吉田 幸代
1
,
中村 晃一郎
1
,
常深 祐一郎
1
Yurika YAMADA
1
,
Yuki SHIINA
1
,
Yui INOUE
1
,
Yuiko NAKANISHI
1
,
Kaishirou TSUCHIYA
1
,
Sachiyo YOSHIDA
1
,
Koichiro NAKAMURA
1
,
Yuichiro TSUNEMI
1
1埼玉医科大学,皮膚科(主任:常深祐一郎教授)
キーワード:
エンホルツマブベドチン
,
中毒性表皮壊死症
,
鑑別
,
皮膚生検
Keyword:
エンホルツマブベドチン
,
中毒性表皮壊死症
,
鑑別
,
皮膚生検
pp.1311-1313
発行日 2024年9月1日
Published Date 2024/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004738
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
82歳,男性。Stage Ⅳの膀胱癌に対しエンホルツマブベドチンを開始した。初回投与9日後に発熱とともに体幹および四肢に瘙痒と疼痛を伴う紅斑とびらんが出現した。中毒性表皮壊死症を疑ったが粘膜病変はなく,病理組織学的に表皮の全層壊死もなかった。免疫組織染色では真皮浅層にマクロファージが,CD8陽性T細胞やNK細胞より優位に分布していた。これらの所見からエンホルツマブベドチンによる皮膚障害と診断した。対応が異なるため,早期に皮膚生検を行い,免疫組織学的所見も含めて診断することが重要である。
Copyright © 2024, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.