Japanese
English
症例
エンホルツマブベドチン投与中に発症した再発性多発性水疱の1例
Recurrent multiple bullae associated with enfortumab vedotin
千田 晃嘉
1,2
,
衣斐 菜々
1
,
臼居 志保
1
,
山上 優奈
1
,
古賀 玲子
1
,
岡田 卓也
3
,
冨田 和輝
4
,
足立 靖樹
4
,
西村 貴文
4
,
吉川 義顕
1
Akiyoshi SENDA
1,2
,
Nana EBI
1
,
Shiho USUI
1
,
Yuna YAMAGAMI
1
,
Reiko KOGA
1
,
Takuya OKADA
3
,
Kazuki TOMITA
4
,
Yasuki ADACHI
4
,
Takafumi NISHIMURA
4
,
Yoshiaki YOSHIKAWA
1
1田附興風会医学研究所北野病院,皮膚科(主任:吉川義顕主任部長)
2京都大学大学院医学研究科,皮膚科学
3田附興風会医学研究所北野病院,泌尿器科
4同,腫瘍内科
キーワード:
エンホルツマブベドチン
,
抗体薬物複合体
,
薬疹
,
水疱様皮膚炎
Keyword:
エンホルツマブベドチン
,
抗体薬物複合体
,
薬疹
,
水疱様皮膚炎
pp.1243-1246
発行日 2024年8月1日
Published Date 2024/8/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004713
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73歳,男性。膀胱癌に対してエンホルツマブベドチンを投与開始後,四肢の内側優位に水疱様皮膚炎を生じた。病理組織学的には表皮内水疱,個細胞壊死を認め,好酸球とリンパ球浸潤を伴っていた。エンホルツマブベドチンの休薬とステロイド外用にて水疱は消退し,その後にエンホルツマブベドチンを減量し再開したところ水疱様皮膚炎は再発寛解を繰り返したが,皮疹は四肢の内側に限局しておりエンホルツマブベドチンの投与継続が可能であった。多発性の水疱を呈する臨床所見からはStevens-Johnson症候群/中毒性表皮壊死症(SJS/TEN)が鑑別にあがるが,SJS/TENとは異なり粘膜疹はなく,全身状態も良好であることからエンホルツマブベドチンの継続投与が可能であった。SJS/TENとの鑑別を適切に行うことが重要であると考えた。
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