Japanese
English
特集 薬疹・薬物障害
ニボルマブによって生じた中毒性表皮壊死症の1例
Toxic Epidermal Necrolysis Associated with Nivolumab
辻脇 真澄
1
,
平田 悠
1
,
佐藤 英嗣
1
,
高村 圭
2
Masumi TSUJIWAKI
1
,
Yu HIRATA
1
,
Hidetsugu SATO
1
,
Kei TAKAMURA
2
1帯広厚生病院,皮膚科(主任:佐藤英嗣主任部長)
2同,呼吸器内科
キーワード:
ニボルマブ
,
抗PD-1抗体
,
中毒性表皮壊死症
,
免疫関連有害事象
,
非小細胞肺癌
Keyword:
ニボルマブ
,
抗PD-1抗体
,
中毒性表皮壊死症
,
免疫関連有害事象
,
非小細胞肺癌
pp.15-18
発行日 2018年1月1日
Published Date 2018/1/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000000508
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73歳,男性。非小細胞肺癌に対してニボルマブを2コース投与後に全身に紅斑とびらんが出現した。全身に30%以上のびらんを認め,病理組織像では表皮内に多数の角化細胞壊死と表皮真皮境界部の液状変性と炎症細胞浸潤ならびに表皮下水疱を認めた。中毒性表皮壊死症と診断し,プレドニゾロン1mg/kg/日を投与したところ比較的速やかにびらんは上皮化した。最近,免疫チェックポイント阻害薬の適応拡大に伴って免疫関連有害事象の出現についても多く報告されている。皮膚症状は比較的高頻度に認められる免疫関連有害事象であるが,本邦でニボルマブ投与後に中毒性表皮壊死症を発症したという報告は初めてであり,今後さらなる症例の蓄積が待たれる。
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