Japanese
English
症例
ST合剤による中毒性表皮壊死症の1例
Toxic epidermal necrolysis caused by trimethoprim-sulfamethoxazole
玉寄 史子
1
,
五十嵐 由美
1
,
加茂 沢子
1
,
山崎 香里
1
,
片山 博貴
1
,
長田 真一
1
Fumiko TAMAYOSE
1
,
Yumi IGARASHI
1
,
Sawako KAMO
1
,
Kaori YAMAZAKI
1
,
Hiroki KATAYAMA
1
,
Shin-Ichi OSADA
1
1日本医科大学多摩永山病院,皮膚科(部長:長田真一准教授)
キーワード:
中毒性表皮壊死症
,
ST合剤
,
重症薬疹
,
薬剤リンパ球刺激試験
Keyword:
中毒性表皮壊死症
,
ST合剤
,
重症薬疹
,
薬剤リンパ球刺激試験
pp.623-627
発行日 2023年5月1日
Published Date 2023/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003903
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58歳,女性。虫垂炎に対しスルファメトキサゾール・トリメトプリム投与後,高熱および全身の紅斑と水疱が出現した。びらんは体表面積の30%以上を占め,眼,口唇,陰部に粘膜症状があった。病理組織学的に表皮全層の壊死がみられ,中毒性表皮壊死症と診断した。ステロイドパルス療法を開始したが,びらんが拡大したため,免疫グロブリン大量静注療法を追加し奏効した。びらんは最大で体表の78%に及んだが,銀含有ハイドロファイバー被覆材の併用で後遺症を残さずに治癒した。銀含有ハイドロファイバー被覆材は,処置回数を減らし処置時の患者の疼痛緩和にも有効であった。
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