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特集 梅毒
初診時薬疹を疑った第2期梅毒の1例
Secondary syphilis misdiagnosed as drug eruption at first visit
徳永 美月
1
,
神田 奈緒子
1
Mizuki TOKUNAGA
1
,
Naoko KANDA
1
1日本医科大学千葉北総病院,皮膚科(主任:神田奈緒子教授)
キーワード:
第2期梅毒
,
RPR
,
TPLA
Keyword:
第2期梅毒
,
RPR
,
TPLA
pp.691-694
発行日 2024年6月1日
Published Date 2024/6/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004590
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58歳,男性。初診1カ月前から,下肢,前腕に瘙痒のない環状紅斑が多発,融合した。多剤内服しているため薬疹を疑い,内服を中止してプレドニゾロン25mg投与を開始した。四肢の紅斑は軽減したが,陰囊にびらんを伴う紅斑が新生した。プレドニゾロン中止後,四肢の紅斑が再燃,臀部に落屑性紅斑が新生し,梅毒を疑った。RPR 52.7 R.U.,TPLA 2,224.3 T.U. から第2期梅毒と診断し,アモキシシリン1,500mg/日投与を開始した。4週後に皮疹は消退し,12週後にRPR 17.9 R.U.,TPLA 290.5 T.U. となり,投与を終了した。問診により,初診2カ月前に陰茎に硬結を生じ,他院でRPR,TPLA検査を受けたが陰性で再検査されなかったと判明した。日常診療では梅毒の可能性を考えて検査することが重要である。
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