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増刊号特集 最近のトピックス2018 Clinical Dermatology 2018
3.新しい検査法と診断法
梅毒:血清学的検査自動化法時代における診断と治療
Syphilis:Diagnosis and treatment based on the result of TPLA test
福長 美幸
1
,
斎藤 万寿吉
1
Miyuki FUKUNAGA
1
,
Masuyoshi SAITO
1
1東京医科大学皮膚科
1Department of Dermatology, Tokyo Medical University, Tokyo, Japan
キーワード:
自動化法
,
梅毒
,
RPR
,
TPLA
Keyword:
自動化法
,
梅毒
,
RPR
,
TPLA
pp.89-92
発行日 2018年4月10日
Published Date 2018/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412205391
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summary
近年,梅毒におけるTP抗体検査の自動化が普及しつつあり,また用いられる抗体も改良され,迅速性・安全性・特異性が飛躍的に向上した.その結果,従来から行われてきた用手法による脂質抗原法とTP抗体検査との組み合わせによる血清学的結果の解釈が変わりつつある.多くの成書では,RPRの陽転化がTP抗原の陽転化に先んずるとされているが,最近はTP特異IgM抗体と反応性が高いTPLA試薬が使用されるようになり,window periodが短縮し,脂質抗原法の陽転化よりもTP抗原が早期に検出されることが明らかとなった.そのため,実際には早期梅毒であっても従来の既感染パターンと同一の定量結果となり,血清学的解釈に苦慮する場合も多い.臨床症状から早期梅毒を疑った場合は,血清学的検索だけでなく皮膚症状など臨床所見も合わせて総合的に診断する必要がある.
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