Japanese
English
症例
腫瘍随伴性天疱瘡の治療中に内臓播種性水痘・帯状疱疹ウイルス感染症を発症した1例
Disseminated varicella-zoster virus infection occurring during the treatment of paraneoplastic pemphigus
前 琴絵
1
,
赤松 由規
1
,
芦田 日美野
1
,
三宅 智子
1
,
西 達也
2
,
田端 雅弘
2
,
石井 文人
3
,
森実 真
1
Kotoe MAE
1
,
Yuki AKAMATSU
1
,
Himino ASHIDA
1
,
Tomoko MIYAKE
1
,
Tatsuya NISHI
2
,
Masahiro TABATA
2
,
Norito ISHII
3
,
Shin MORIZANE
1
1岡山大学大学院医歯薬学総合研究科,皮膚科学分野(主任:森実 真教授)
2同,呼吸器・アレルギー内科
3久留米大学医学部,皮膚科学教室
キーワード:
腫瘍随伴性天疱瘡
,
濾胞性樹状細胞肉腫
,
免疫抑制
,
内臓播種性水痘・帯状疱疹ウイルス感染症
Keyword:
腫瘍随伴性天疱瘡
,
濾胞性樹状細胞肉腫
,
免疫抑制
,
内臓播種性水痘・帯状疱疹ウイルス感染症
pp.2070-2074
発行日 2023年12月1日
Published Date 2023/12/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004323
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52歳,女性。濾胞性樹状細胞肉腫に対して化学療法中に口唇,外陰部に潰瘍形成,体幹・四肢に鱗屑を付す紅斑が出現した。皮膚生検で棘融解像と苔癬様変化を認め,血清抗デスモグレイン3抗体陽性,蛍光抗体直接法で表皮細胞間に陽性,ラット膀胱切片を用いた蛍光抗体間接法でIgGが反応,表皮抽出液を用いた免疫ブロット法でエンボプラキン・ぺリプラキン陽性であり,腫瘍随伴性天疱瘡と診断した。プレドニゾロン投与開始後,皮膚症状は改善を認めたが,内臓播種性水痘・帯状疱疹ウイルス感染症を発症し,その後多臓器不全のため永眠した。腫瘍随伴性天疱瘡では免疫抑制状態による感染症が致命的になることがあり,注意が必要と考える。
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