Japanese
English
特集 膠原病
再発性多発軟骨炎の1例
Relapsing polychondritis
加部 幸子
1
,
田中 隆光
1
,
鎌田 昌洋
1
,
河野 肇
2
,
石田 剛
3
,
笹島 ゆう子
3
,
宮倉 崇
4
,
多田 弥生
1
Yukiko KABE
1
,
Takamitsu TANAKA
1
,
Masahiro KAMATA
1
,
Hajime KONO
2
,
Tsuyoshi ISHIDA
3
,
Yuko SASAJIMA
3
,
Takashi MIYAKURA
4
,
Yayoi TADA
1
1帝京大学医学部,皮膚科学講座(主任:多田弥生主任教授)
2同,リウマチ・膠原病科
3同,病理診断科
4板橋皮フ科クリニック,東京都板橋区
キーワード:
再発性多発軟骨炎
,
耳介軟骨炎
Keyword:
再発性多発軟骨炎
,
耳介軟骨炎
pp.1996-1999
発行日 2023年12月1日
Published Date 2023/12/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004304
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50歳,男性。5カ月前より咳嗽,息切れ,関節痛,微熱,2カ月前より結膜充血が出現した。近医で気管支炎および結膜炎として治療されたが改善しなかった。1カ月前より両耳介腫脹が出現した。初診時,耳垂を避けた耳輪の発赤・腫脹と鼻尖部の淡い紅斑を認めた。耳介軟骨生検では,軟骨組織に炎症細胞浸潤および変性を認めた。CTでは気管軟骨と耳介軟骨の腫脹を認めた。以上より再発性多発軟骨炎と診断し,プレドニゾロン70mg/日で症状は軽快したが,漸減中に再燃しメトトレキサート8mg/週を追加した。本症はまれな疾患であるうえに症状が多彩かつ変動するため診断に難渋するが,耳介軟骨の発赤・腫脹は本症の比較的特異的な症状であり留意すべきである。
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