Japanese
English
症例
染毛剤により生じたChemical Leukodermaの1例
Chemical leukoderma caused by hair dye
岩脇 文香
1
,
松立 吉弘
1
,
田蒔 舞子
1
,
仁木 真理子
1
,
村尾 和俊
1
,
久保 宜明
1
Ayaka IWAWAKI
1
,
Yoshihiro MATSUDATE
1
,
Maiko TAMAKI
1
,
Mariko NIKI
1
,
Kazutoshi MURAO
1
,
Yoshiaki KUBO
1
1徳島大学大学院医歯薬学研究部,皮膚科学(主任:久保宜明教授)
キーワード:
chemical leukoderma
,
染毛剤
,
パラフェニレンジアミン
,
p-phenylenediamine
Keyword:
chemical leukoderma
,
染毛剤
,
パラフェニレンジアミン
,
p-phenylenediamine
pp.1553-1556
発行日 2023年9月1日
Published Date 2023/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004161
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75歳,男性。約25年前からパラフェニレンジアミンを含む染毛剤を使用しており2年前に剃髪した際に頭部の白斑に気づいた。被髪頭部に限局して境界明瞭な白斑がみられた。病理組織像では,表皮基底層のメラニン顆粒はみられず,Melan-A染色ではメラノサイトは確認できなかった。染毛剤を繰り返し使用していた頭部に限局して白斑を生じ,尋常性白斑の既往もないことから染毛剤によるchemical leukodermaと考えた。ステロイド薬の外用で徐々に色素は回復している。これまでにパラフェニレンジアミンを含む染毛剤によるchemical leukodermaは報告が少ないが,パラフェニレンジアミンは色素脱失をきたす化学物質の1つであり,パラフェニレンジアミンを含む染毛剤によって白斑を生じうることを留意するべきである。
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