Japanese
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特集 神経櫛起源細胞性腫瘍
ニボルマブ,イピリムマブ併用療法によりVogt-小柳-原田病様ぶどう膜炎を生じた悪性黒色腫の1例
Malignant melanoma complicated by Vogt-Koyanagi-Harada disease-like uveitis induced by combination therapy of nivolumab and ipilimumab
松立 吉弘
1
,
岩脇 文香
1
,
仁木 真理子
1
,
榊 哲彦
2
,
梶田 敬介
3
,
久保 宜明
1
Yoshihiro MATSUDATE
1
,
Ayaka IWAWAKI
1
,
Mariko NIKI
1
,
Akihiko SAKAKI
2
,
Keisuke KAJITA
3
,
Yoshiaki KUBO
1
1徳島大学大学院医歯薬学研究部,皮膚科学(主任:久保宜明教授)
2白鳥皮膚科クリニック,東かがわ市
3徳島大学大学院医歯薬学研究部,眼科学
キーワード:
Vogt-小柳-原田病様ぶどう膜炎
,
悪性黒色腫
,
免疫チェックポイント阻害薬
,
ニボルマブ
,
イピリムマブ
Keyword:
Vogt-小柳-原田病様ぶどう膜炎
,
悪性黒色腫
,
免疫チェックポイント阻害薬
,
ニボルマブ
,
イピリムマブ
pp.575-579
発行日 2021年5月1日
Published Date 2021/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000002528
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72歳,男性。4カ月前から腰部右側の皮下結節を自覚していた。病理組織は悪性黒色腫の皮膚転移の像で,PET-CTでは多発リンパ節転移,骨転移も認めた。全身の観察・精査においても原発巣を特定できず,原発不明悪性黒色腫と診断した。ニボルマブ,イピリムマブ併用療法の初回投与から3週間後に急激な視力低下と飛蚊症状が出現し,特徴的な眼科所見よりVogt-小柳-原田病様ぶどう膜炎と診断した。ステロイドパルス療法により眼症状は改善した。後日撮像したPET-CTで転移巣は著明に縮小していたため,再投与は行わず経過をみている。免疫関連有害事象としてまれながらVogt-小柳-原田病様ぶどう膜炎を生じることがある。これらの症例では,自験例のように奏効例が多い。
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