アバタセプトによる乾癬型薬疹にアプレミラストが奏効した1例

Treatment with oral apremilast for psoriasiform eruption induced by abatacept

87歳，女性。2014年6月，関節リウマチに対しアバタセプトの投与を開始した。2017年全身に瘙痒，皮疹が出現した。2018年，右膝蓋骨骨折の手術に伴いアバタセプトを中止し，皮疹は一旦軽快した。2019年6月，関節リウマチの悪化にてアバタセプトを再開し，同年12月に皮疹が再燃した。アバタセプトの投与開始後および再開後に皮疹が出現し，アバタセプト中止時に皮疹が軽快したことおよび病理組織所見から，アバタセプトによる乾癬型薬疹であると考えた。自験例では外用療法にて効果不十分で，アプレミラスト内服にて皮疹の消退を認めた。アバタセプトによる乾癬型薬疹において，アプレミラストの内服も1つの治療選択肢であると考えられる。