Japanese
English
症例
診断に苦慮した左内果の箸異物症の1例
Foreign body granuloma caused by a tip of wooden chopstick stabbed in the left medial malleolus region
豊澤 優衣
1
,
金子 高英
1
,
髙森 建二
1
,
須賀 康
1
Yui TOYOSAWA
1
,
Takahide KANEKO
1
,
Kenji TAKAMORI
1
,
Yasushi SUGA
1
1順天堂大学医学部附属浦安病院,皮膚科(主任:須賀 康教授)
キーワード:
箸異物症
,
四肢異物症
,
異物肉芽腫
,
異物刺入
,
有機性異物
Keyword:
箸異物症
,
四肢異物症
,
異物肉芽腫
,
異物刺入
,
有機性異物
pp.611-614
発行日 2023年5月1日
Published Date 2023/5/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003900
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10歳台,女性。1カ月前から左内果に径2cm大の皮下腫瘤が出現した。歩行時痛が強いため,近医で表皮囊腫を疑われ,切開と抗菌薬投与を受けたが改善しないため当科を受診した。病理組織検査では異物肉芽腫の所見を認めたが,病歴聴取では患者と家族は外傷歴を否定した。画像検査でも異物を同定できなかったため診断に苦慮した。初診3週間後,入浴中に同部位から折れた箸の先端が排出され,箸異物症と診断した。その後,創部は速やかに縮小し,瘢痕治癒した。外傷既往や異物刺入の入念な聴取が大切であるが,受傷状況がはっきりしない場合も,鑑別診断として異物症を想起する必要がある。また,異物の発見には画像検査を複数回行うことも重要と考えられた。
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