Japanese
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症例報告
ストーマ周囲の腸上皮化生を母地として生じた大腸過形成性ポリープの1例
A case of colon hyperplastic polyps arising from the intestinal metaplasia around a stoma
小島 豪
1
,
金子 高英
1
,
髙森 建二
1
,
須賀 康
1
Go KOJIMA
1
,
Takahide KANEKO
1
,
Kenji TAKAMORI
1
,
Yasushi SUGA
1
1順天堂大学医学部附属浦安病院皮膚科学教室
1Department of Dermatology, Juntendo University Urayasu Hospital, Chiba, Japan
キーワード:
ストーマ
,
過形成性ポリープ
,
腸上皮化生
Keyword:
ストーマ
,
過形成性ポリープ
,
腸上皮化生
pp.265-269
発行日 2023年3月1日
Published Date 2023/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412206922
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要約 85歳,男性.25年前に直腸癌で低位前方切除術を受けたが,その2年後に吻合部の出血があり,人工肛門(以下,ストーマ)を造設された.数か月ほど前より,ストーマ周囲に出血を伴う疣状結節が出現し,ストーマ装着が困難になってきたため当院受診した.初診時,左下腹部ストーマ周囲に赤色調の丘疹と疣状結節がみられた.前者は病理組織学的に,異型性のない腸上皮細胞で構成されており,腸上皮化生と診断した.一方,後者は乳頭腫状に増殖した円柱上皮細胞で構成されており,免疫組織化学的検査では,CK5/6陰性,CK20陽性であった.結節基部には,腸上皮化生が認められたことから,腸上皮化生を母地として生じた大腸過形成性ポリープと診断した.病変部を電気焼灼した後はストーマの管理が円滑になった.ストーマ関連皮膚障害を正しく診断し,適切な治療を行うことがQOL向上につながると考える.
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