Japanese
English
症例
膵癌に合併した皮下結節性脂肪壊死症の1例
Subcutaneous nodular fat necrosis associated with pancreatic cancer
森 明日香
1
,
島田 啓司
2
,
菅沼 泰
3
,
小川 浩平
4
,
勝見 祥子
1
Asuka MORI
1
,
Keiji SHIMADA
2
,
Yasushi SUGANUMA
3
,
Kohei OGAWA
4
,
Sachiko KATSUMI
1
1市立奈良病院,皮膚科(主任:勝見祥子部長)
2同,病理診断科
3同,消化器外科
4奈良県立医科大学,皮膚科学教室
キーワード:
膵癌
,
皮下結節性脂肪壊死症
,
ghost-like cell
,
有痛性紅斑
Keyword:
膵癌
,
皮下結節性脂肪壊死症
,
ghost-like cell
,
有痛性紅斑
pp.387-389
発行日 2023年3月1日
Published Date 2023/3/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003828
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59歳,男性。初診の約3年前に,膵頭部腺房細胞癌と診断された。初診の約2週間前から両下腿に疼痛を伴う紅斑が出現したため,当科を紹介受診した。両下腿に,米粒大~胡桃大の有痛性の浸潤性紅斑と結節が散在し,血液検査では,膵酵素の著明な上昇がみられた。病理組織学的所見では,ghost-like cellを認め,皮下結節性脂肪壊死症と診断した。本疾患は,膵疾患に合併しやすいとされている。膵酵素が血行またはリンパ行性に皮下脂肪織に達し,脂肪壊死を引き起こすと推測されているが,まれな疾患であるため,発生機序が未だ明確には解明されていない。
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