Japanese
English
症例報告
膵癌に伴った皮下結節性脂肪壊死症の1例
A case of subcutaneous nodular fat necrosis associated with pancreatic cancer
政次 朝子
1
,
伊東 詩織
1
,
太田 深雪
1
,
荒井 利恵
1
,
堀口 裕治
1
Asako MASATSUGU
1
,
Shiori ITO
1
,
Miyuki OHTA
1
,
Rie ARAI
1
,
Yuji HORIGUCHI
1
1大阪赤十字病院皮膚科
1Division of Dermatology,Osaka Red Cross Hospital,Osaka,Japan
キーワード:
皮下結節性脂肪壊死症
,
膵逸脱酵素
,
膵癌
Keyword:
皮下結節性脂肪壊死症
,
膵逸脱酵素
,
膵癌
pp.203-206
発行日 2009年3月1日
Published Date 2009/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102224
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要約 93歳,女性.飲酒歴がある.近医から血清アミラーゼとCA19-9の値が高いため,2007年6月8日当院消化器内科へ紹介された.臨床血液検査やCT画像検査で明らかな異常はなく,経過を観察されていた.同年8月初旬から下腿に有痛性の結節が多発し,増加するため,8月17日当科を受診した.病理組織でghost-like fat cellや石灰沈着を伴う巣状脂肪壊死を認めた.その頃より腹痛があり,血液検査では血清リパーゼ,ホスホリパーゼA2が高値であった.CT画像検査でも膵頭部周囲の炎症所見を認め,急性膵炎に伴う皮下結節性脂肪壊死症と診断した.膵癌が強く疑われたが保存的治療を行い,3か月後に死亡した.本症では皮疹から膵疾患が発見されることもあり,知っておくべき疾患と考えた.
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