Japanese
English
症例報告
膵癌に伴った皮下結節性脂肪壊死症の1例
A case of subcutaneous nodular fat necrosis assosiated with pancreatic carcinoma
岩本 菜子
1
,
大山 正彦
1
,
堀田 健人
1
,
山田 朋子
1
,
村田 哲
1
,
大槻 マミ太郎
1
,
中川 秀己
2
,
塩澤 幹雄
3
Saiko IWAMOTO
1
,
Masahiko OHYAMA
1
,
Taketo HOTTA
1
,
Tomoko YAMADA
1
,
Satoru MURATA
1
,
Mamitaro OHTSUKI
1
,
Hidemi NAKAGAWA
2
,
Mikio SHIOZAWA
3
1自治医科大学皮膚科学教室
2東京慈恵会医科大学皮膚科学教室
3自治医科大学一般外科学教室
1Department of Dermatology,Jichi Medical School
2Department of Dermatology,The Jikei University School of Medicine
3Department of Surgery,Jichi Medical School
キーワード:
皮下結節性脂肪壊死症
,
石灰沈着
,
結節性紅斑
,
膵癌
Keyword:
皮下結節性脂肪壊死症
,
石灰沈着
,
結節性紅斑
,
膵癌
pp.271-274
発行日 2006年3月1日
Published Date 2006/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412100547
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皮下結節性脂肪壊死症で発症し,全身検索で膵腺房細胞癌が発見された60歳男性の症例を報告した.皮疹は一見,結節性紅斑を思わせるものであったが,下床との可動性が良好であった点,皮下結節を球状に触れた点,結節の中に波動を触知しえた点から,臨床的にそれとの鑑別が可能と考えられた.その他,生検時に黄色の液体貯留を認めたこと,病理組織にてghost-like fat cellや石灰沈着を伴う巣状脂肪壊死がみられたことも,本症の特徴的所見と思われた.膵疾患に伴った皮下結節性脂肪壊死症では,皮疹から膵疾患が発見されることもあり,その診断的価値は高いと考えられる.
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