Japanese
English
症例
前胸部皮下に炎症性腫瘤を生じた掌蹠膿疱症の1例
Palmoplantar pustulosis with an inflammatory subcutaneous mass on the anterior thoracic region
飯岡 孝英
1
,
岡本 奈都子
1
,
渋谷 真美
1
,
十一 英子
1
Takahide IIOKA
1
,
Natsuko OKAMOTO
1
,
Mami SHIBUYA
1
,
Eiko TOICHI
1
1独立行政法人国立病院機構京都医療センター,皮膚科(主任:十一英子科長)
キーワード:
掌蹠膿疱症
,
掌蹠膿疱症性骨関節炎
,
胸部腫瘤
,
感染病巣
,
歯科治療
Keyword:
掌蹠膿疱症
,
掌蹠膿疱症性骨関節炎
,
胸部腫瘤
,
感染病巣
,
歯科治療
pp.373-377
発行日 2023年3月1日
Published Date 2023/3/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003824
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50歳台,女性。初診3年半前,掌蹠に皮疹が出現し,掌蹠膿疱症と診断され外用薬で加療されていた。4日前より右肩から右前胸部に激痛を生じ当科を紹介受診した。掌蹠に紅斑と鱗屑,右前胸部に8cm大の隆起と熱感があった。疼痛で右上肢は挙上困難だった。MRIで右前胸部皮下から胸膜側に突出する腫瘤性病変を認め,掌蹠膿疱症性骨関節炎関連の炎症性病変と考えシクロスポリンと抗菌薬で治療を開始した。歯科口腔外科を受診したところ根尖病巣が見つかり抜歯も行ったところ,翌日から疼痛は激減し,掌蹠,前胸部の症状も改善した。掌蹠膿疱症性骨関節炎で腫瘤性病変を生じた報告はまれで,歯性病巣の治療後急速に改善したことから,病巣感染治療の重要性を示す貴重な症例と考えた。
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