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特集 壊疽性膿皮症の最新知見と実践的アプローチ
(症例報告)
掌蹠膿疱症性骨関節炎に壊疽性膿皮症を合併した1例
Palmoplantar pustulosis osteoarthritis associated with pyoderma gangrenosum
宮崎 愛子
1
,
吉田 有友子
2
,
小田 隆夫
1
Aiko MIYAZAKI
1
,
Ayuko YOSHIDA
2
,
Takao ODA
1
1JA愛知厚生連 海南病院,皮膚科(主任:小田隆夫部長)
2JA愛知厚生連 知多厚生病院,皮膚科
キーワード:
掌蹠膿疱症
,
掌蹠膿疱症性骨関節炎
,
壊疽性膿皮症
,
下腿潰瘍
Keyword:
掌蹠膿疱症
,
掌蹠膿疱症性骨関節炎
,
壊疽性膿皮症
,
下腿潰瘍
pp.1632-1635
発行日 2024年11月1日
Published Date 2024/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004850
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59歳,女性。患者は30歳頃から掌蹠膿疱症に対し近医でステロイド外用や紫外線療法などで治療され,初診4カ月前から腰痛を生じたため当院整形外科と当科を紹介受診した。当科初診時,掌蹠に紅斑と膿疱,落屑を認めた。腰痛に関しては,腰椎MRIでL5/S1に浮腫性変化がみられ,化膿性脊椎炎を疑い整形外科で腰椎椎間板穿刺を行うも一般細菌培養や抗酸菌培養は陰性で感染症は否定的であり,掌蹠膿疱症性骨関節炎と診断した。さらに初診から2週間後,両下腿に痤瘡様皮疹と潰瘍が出現し,下腿の潰瘍は臨床像と病理組織学的所見,血液生化学検査より壊疽性膿皮症と診断した。プレドニゾロンの全身投与により上皮化し,腰痛も改善した。掌蹠膿疱症性骨関節炎と壊疽性膿皮症の合併はまれである。PAPA症候群をはじめとする自己炎症性疾患を念頭に置き慎重なフォローアップが必要と考える。
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