巻頭言
Serendipity(セレンディピティ)
茂木 精一郎
1
Sei-ichiro MOTEGI
1
1群馬大学大学院医学系研究科皮膚科学,教授
pp.307-308
発行日 2023年3月1日
Published Date 2023/3/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003806
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私の留学先(NIH, Dermatology Branch)のボスであったMark Udey先生が日本研究皮膚科学会の谷奥喜平記念講演をされたときのタイトルのなかに「Serendipity(セレンディピティ)」という単語がありました。よき指導者,仲間,後輩,そして多くの日本人研究者との出逢いが「Serendipity」を生み出したという感動的な内容でした1)。実はお恥ずかしながら,私は当時その語義を熟知しておりませんでした。後ほど調べてみたところ「Serendipity」は,「素敵な偶然に出会ったり,予想外のものを発見したりすること」,もしくは「思いがけず,価値のある好ましいことを発見する能力・現象」とありました。さらに解釈を拡げてみると,「偶然を掴み取り,幸運に導く才能」や「偶然を活かして,新しい道を切り拓く能力」と捉えることもできます。
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