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特集 計画的セレンディピティが医学・創薬を革新する!
神経変性疾患研究の計画的セレンディピティ
Planned serendipity in neurodegeneration research
富田 泰輔
1
Taisuke TOMITA
1
1東京大学大学院薬学系研究科機能病態学教室
キーワード:
プレセニリン
,
構造解析
,
抗体
,
血液脳関門
,
遺伝学
Keyword:
プレセニリン
,
構造解析
,
抗体
,
血液脳関門
,
遺伝学
pp.822-825
発行日 2022年8月27日
Published Date 2022/8/27
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28209822
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神経変性疾患の多くはいまだ有効な疾患修飾薬が開発されておらず,その発症機構の理解と創薬研究の発展が強く求められている.そのなかで病理学的に異常タンパク質の蓄積を認めるアルツハイマー病(AD)をはじめとした認知症関連疾患については,剖検脳の生化学的な解析と,家族性疾患の遺伝子解析が組み合わさり,基礎研究,創薬研究および臨床研究が大きく展開しつつある.その研究の歴史のなかで,多くの研究者が思いもよらなかった,セレンディピティともいえる生体反応や現象が見出され,またさらに実験的に確認されたことが,神経変性疾患に対する創薬研究に大きく寄与している.本稿では,特にADの研究における “計画的セレンディピティ” を紹介したい.
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