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特集 計画的セレンディピティが医学・創薬を革新する!
有機触媒探索からの計画的セレンディピティ
Planned serendipity from organocatalyst discovery
生長 幸之助
1
,
浅野 圭佑
2
,
上田 善弘
3
Kounosuke OISAKI
1
,
Keisuke ASANO
2
,
Yoshihiro UEDA
3
1産業技術総合研究所触媒化学融合研究センター
2北海道大学触媒科学研究所
3京都大学化学研究所
キーワード:
有機触媒
,
医薬探索
,
技術転用
,
ノーベル化学賞
Keyword:
有機触媒
,
医薬探索
,
技術転用
,
ノーベル化学賞
pp.826-828
発行日 2022年8月27日
Published Date 2022/8/27
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28209826
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“第3の触媒” ともよばれる有機触媒は,医薬品をはじめとする高付加価値物質の持続的生産プロセスの確立に多大な貢献を果たし,2021年のノーベル化学賞が授与された研究領域である.一方で,さらなる高次機能の要請や研究コストの肥大化を背景に,探索効率の飛躍的向上をもたらす新たな発想が求められてもいる.本稿では,医薬探索との共通項・差異に着目したうえで技術転用していく発想から,有機触媒探索においても探索範囲の拡大と評価の高速化を達成しうる事例を取り上げる.このような探索法は,予想外の低確率発生事象を意図的に見出していく “計画的セレンディピティ” を体現するための重要基盤となる.有機触媒探索から “計画的セレンディピティ” が達成されることでひらかれる未来はどのようなものか,ということにも触れてみたい.
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