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特集 計画的セレンディピティが医学・創薬を革新する!
蛋白質科学における計画的セレンディピティ
Planned serendipity in protein science
前仲 勝実
1
Katsumi MAENAKA
1
1北海道大学大学院薬学研究院生体分子機能学研究室
キーワード:
蛋白質科学
,
表面抗原/受容体
,
免疫制御
,
ウイルス感染
,
構造解析
Keyword:
蛋白質科学
,
表面抗原/受容体
,
免疫制御
,
ウイルス感染
,
構造解析
pp.801-804
発行日 2022年8月27日
Published Date 2022/8/27
DOI https://doi.org/10.32118/ayu28209801
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本稿では,筆者が取り組んできた免疫と感染症に関わる表面抗原/受容体の蛋白質科学研究から計画的セレンディピティを考えたい.はじめに麻疹ウイルスの表面にある受容体結合蛋白質を取り上げ,その受容体との結合・構造について蛋白質科学解析を行った結果から,その免疫応答・制御を考察した例を説明する.次に,免疫チェックポイント受容体LILRとリガンドHLA-Gとの分子認識に関する解析から,想定外の新規HLA-G分子形態によるavidity効果を介した免疫制御を見出したこと説明する.最後に,新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)に対する中和抗体の認識機構についての蛋白質レベルでの解析から見出された変異ウイルスに対する活性とavidity効果について紹介したい.
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