Japanese
English
症例
バンコマイシン誘発性線状IgA水疱性皮膚症の1例
Vancomycin-induced linear IgA bullous dermatosis
今井 みちる
1
,
梅林 芳弘
1
Michiru IMAI
1
,
Yoshihiro UMEBAYASHI
1
1東京医科大学八王子医療センター,皮膚科(主任:梅林芳弘教授)
キーワード:
線状IgA水疱性皮膚症
,
薬剤誘発性自己免疫性水疱症
,
バンコマイシン
Keyword:
線状IgA水疱性皮膚症
,
薬剤誘発性自己免疫性水疱症
,
バンコマイシン
pp.61-64
発行日 2023年1月1日
Published Date 2023/1/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003719
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50歳,男性。感染性心内膜炎およびメチシリン耐性黄色ブドウ球菌による菌血症で心臓血管外科に入院していた。腎機能低下あり。バンコマイシン投与開始の約7週後に,体幹,四肢に瘙痒を伴う紅斑と緊満性水疱が出現した。病理組織学的に表皮下水疱,真皮乳頭の好中球性微小膿瘍を認め,蛍光抗体直接法では表皮真皮境界部にIgAとC3が線状に沈着していた。バンコマイシン中止後,皮疹は速やかに軽快した。バンコマイシンの開始から本症発症までの期間は,過去の論文では1~2週が多いが,自験例は7週弱経過しており,本邦報告例中では最長であった。
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