Japanese
English
特集 膠原病
早期のステロイド投与が奏効した好酸球性筋膜炎の1例
Eosinophilic fasciitis successfully treated with early steroid therapy
岩井 もなみ
1
,
神﨑 美玲
1
,
須田 記代香
1
,
須田 安由美
1
,
栗山 源慎
2
,
川内 康弘
1
Monami IWAI
1
,
Mirei KANZAKI
1
,
Kiyoka SUDA
1
,
Ayumi SUDA
1
,
Genshin KURIYAMA
2
,
Yasuhiro KAWACHI
1
1東京医科大学茨城医療センター,皮膚科(主任:川内康弘教授)
2皮フ科内科クリヤマクリニック,神栖市
キーワード:
好酸球性筋膜炎
,
好酸球
,
筋膜炎
,
MRI
,
ステロイド
Keyword:
好酸球性筋膜炎
,
好酸球
,
筋膜炎
,
MRI
,
ステロイド
pp.2102-2106
発行日 2022年12月1日
Published Date 2022/12/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003670
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31歳,女性。1カ月前より特に誘引なく四肢の浮腫が出現し,下肢のつっぱり感と膝関節屈曲時の疼痛をきたすようになった。四肢に対称性の浮腫性硬化がみられ,末梢血液中の好酸球が45.5%と増加していた。下肢MRI検査では,STIR画像で筋膜に沿った高信号域が描出され,筋膜炎が示唆された。筋膜を含めた皮膚生検組織像で筋膜の肥厚と好酸球浸潤がみられ,好酸球性筋膜炎と診断した。プレドニゾロン20mg/日を投与したところ,症状は5カ月で改善した。治療後のMRI検査では,筋膜の異常信号域が消失しており,診断と病勢の評価に有用であった。好酸球性筋膜炎は,進行すると関節拘縮をきたすおそれがあるため,早期の診断確定と治療介入が重要である。
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