Japanese
English
症例報告
ステロイド減量中に症状の再燃がみられた好酸球性筋膜炎の1例
A case of eosinophilic fasciitis relapsed following dose-reduction of systemic corticosteroid
松山 阿美子
1
,
松倉 節子
1
,
大野 滋
2
,
池澤 善郎
3
,
蒲原 毅
1
Amiko MATSUYAMA
1
,
Setsuko MATSUKURA
1
,
Shigeru OHNO
2
,
Zenro IKEZAWA
3
,
Takeshi KAMBARA
1
1横浜市立大学附属市民総合医療センター皮膚科
2横浜市立大学附属市民総合医療センターリウマチ膠原病センター
3横浜市立大学大学院医学研究科環境免疫病態皮膚科学
1Department of Dermatology,Yokohama City University Medical Center,Kanagawa,Japan
2Department of Rheumatology,Yokohama City University Medical Center,Yokohama,Japan
3Department of Environmental Immuno-Dermatology,Yokohama City University Graduate School of Medicine,Yokohama,Japan
キーワード:
好酸球性筋膜炎
,
治療
,
ステロイド
,
再燃
Keyword:
好酸球性筋膜炎
,
治療
,
ステロイド
,
再燃
pp.765-768
発行日 2010年9月1日
Published Date 2010/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412102708
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要約 57歳,女性.エアロビクスを熱心に行っていた.手指,足趾を除く両側の下腿,前腕に浮腫と皮膚硬化が出現した.末梢血好酸球が増多し,病理組織学的検査で筋膜の肥厚と真皮から筋膜にかけて好酸球浸潤がみられ,好酸球性筋膜炎と診断した.プレドニゾロン30mg/日で症状の著明な改善が得られた.しかし,開始約2か月後,同剤を25mg/日から20mg/日に減量したところ,症状が再燃した.プレドニゾロン30mg/日の増量とアザチオプリン50mg/日を内服し,2週間後にアザチオプリン100mg/日に増量したが,皮膚硬化が残存している.過去の報告でも,ステロイドの減量中に症状が再燃して治療に難渋する例が少なからずある.好酸球性筋膜炎の治療では,ステロイドの減量法と症状再燃後の対処法の確立が必要であると考えられた.
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