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特集 壊疽性膿皮症の最新知見と実践的アプローチ
(症例報告)
全身療法が効果不十分であったが副腎皮質ステロイド外用が奏効した壊疽性膿皮症の1例
Pyoderma gangrenosum successfully treated with topical corticosteroid after systemic treatment showing insufficient effects
須田 記代香
1
,
神﨑 美玲
1
,
澤井 康真
1
,
岩井 もなみ
1
,
松本 文昭
2
,
川内 康弘
1
Kiyoka SUDA
1
,
Mirei KANZAKI
1
,
Yasumasa SAWAI
1
,
Monami IWAI
1
,
Fumiaki MATSUMOTO
2
,
Yasuhiro KAWACHI
1
1東京医科大学茨城医療センター,皮膚科(主任:川内康弘教授)
2松本クリニック,龍ケ崎市
キーワード:
壊疽性膿皮症
,
難治性潰瘍
,
ステロイド全身投与
,
ステロイド外用
,
局所療法
Keyword:
壊疽性膿皮症
,
難治性潰瘍
,
ステロイド全身投与
,
ステロイド外用
,
局所療法
pp.1636-1639
発行日 2024年11月1日
Published Date 2024/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004851
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63歳,女性。炎症性腸疾患の合併はない。5年前より背部と側胸部に潰瘍が出現し,皮膚潰瘍治療薬を使用していたが難治であった。背部中央に7×4cm大の潰瘍があり,創部培養でStaphylococcus aureusを検出したが,抗酸菌・真菌培養は陰性であった。病理組織学的には膿瘍形成を伴い,血管増生と真皮への高度な炎症細胞浸潤がみられた。壊疽性膿皮症と診断し,ジアフェニルスルホン,ステロイド,シクロスポリンの全身投与を約半年間行ったが,効果不十分であった。局所治療薬をステロイドに変更したところ,潰瘍は改善傾向に転じ速やかに瘢痕治癒した。全身治療で効果不十分な壊疽性膿皮症に対し,補助療法としてステロイド外用を試みる価値があると考えられた。
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