Japanese
English
特集 間葉系腫瘍
難治性潰瘍を示したメトトレキサート関連リンパ増殖異常症の1例
Methotrexate-associated lymphoproliferative disorders presenting as refractory skin ulcers
須田 安由美
1
,
神﨑 美玲
1
,
須田 記代香
1
,
岩井 もなみ
1
,
川内 康弘
1
,
河村 智教
2
,
成島 勝彦
3
Ayumi SUDA
1
,
Mirei KANZAKI
1
,
Kiyoka SUDA
1
,
Monami IWAI
1
,
Yasuhiro KAWACHI
1
,
Tomonori KAWAMURA
2
,
Katsuhiko NARUSHIMA
3
1東京医科大学茨城医療センター,皮膚科(主任:川内康弘教授)
2河村皮膚科,牛久市
3なるしま内科医院,阿見町
キーワード:
関節リウマチ
,
皮膚潰瘍
,
メトトレキサート
,
リンパ増殖異常症
,
EBウイルス
Keyword:
関節リウマチ
,
皮膚潰瘍
,
メトトレキサート
,
リンパ増殖異常症
,
EBウイルス
pp.379-383
発行日 2022年3月1日
Published Date 2022/3/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003154
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48歳,女性。関節リウマチに対し,10年来メトトレキサートを内服していた。2カ月前より大腿,背部に有痛性潰瘍が多発し,抗潰瘍治療を受けるも難治であった。病理組織学的には,潰瘍部に小型~大型の異型リンパ球が密に浸潤しており,腫瘍細胞はCD20,CD79a,CD30,EBER-ISH陽性であった。全身のCT検査では病的なリンパ節腫張はなかった。メトトレキサート関連リンパ増殖異常症と診断し,同剤を中止したところ,潰瘍は3カ月ですべて上皮化した。関節リウマチの治療のためエタネルセプトを導入したが,潰瘍の再発はなかった。メトトレキサートを投与中の患者に潰瘍や結節をみた際には,リンパ増殖異常症を想起し皮膚生検や全身検索を行うべきである。
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