Japanese
English
特集 膠原病
トリクロロエチレン曝露歴のある好酸球性筋膜炎の1例
Eosinophilic fasciitis with a history of trichloroethylene exposure
小田 充思
1
,
盛山 吉弘
1
Atsushi ODA
1
,
Yoshihiro MORIYAMA
1
1総合病院土浦協同病院,皮膚科(主任:盛山吉弘部長)
キーワード:
好酸球性筋膜炎
,
トリクロロエチレン
,
TARC
,
thymus and activation-regulated chemokine
Keyword:
好酸球性筋膜炎
,
トリクロロエチレン
,
TARC
,
thymus and activation-regulated chemokine
pp.2097-2101
発行日 2022年12月1日
Published Date 2022/12/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003669
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75歳,男性。23~57歳まで仕事上でトリクロロエチレンを使用していた。初診時,両前腕と両下腿に対称性に熱感を伴う境界不明瞭な紅斑,腫脹,硬化,orange-peel-like appearance,groove signがあり,造影MRIで筋膜の高信号,病理で筋膜の肥厚を認めた。ステロイドパルス療法および内服治療が奏効し,末梢血好酸球数,アルドラーゼ,thymus and activation-regulated chemokineが病勢に相関した。好酸球性筋膜炎の発症誘因として過度な運動や労作が知られているが,トリクロロエチレンの曝露歴のある報告が自験例含めて6例あった。トリクロロエチレンの曝露歴があり四肢の硬化などを認めた場合は本症を鑑別に考える必要がある。
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