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特集 皮膚科領域における細菌・抗酸菌感染症の最新トピックス
症例報告
美容外科手術後に生じた右頰部Mycobacterium chelonae感染症の1例
Mycobacterium chelonae infection of right cheek after cosmetic surgery
荒田 健太
1
,
大下 彰史
1
,
加藤 則人
1
Kenta ARATA
1
,
Akifumi OHSHITA
1
,
Norito KATOH
1
1京都府立医科大学大学院医学研究科,皮膚科学(主任:加藤則人教授)
キーワード:
美容外科手術
,
Mycobacterium chelonae
,
非結核性抗酸菌
Keyword:
美容外科手術
,
Mycobacterium chelonae
,
非結核性抗酸菌
pp.1964-1967
発行日 2022年11月1日
Published Date 2022/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003629
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77歳,女性。2018年8月下旬に米国でフェイスリフトの美容外科手術を受け,9月中旬より右頰部に紅色腫瘤が出現したため,当院を受診した。皮膚感染症を疑い,切開排膿しロキシスロマイシンによる抗菌薬治療を開始した。質量分析法からMycobacterium chelonaeが同定され,クラリスロマイシンおよびレボフロキサシン水和物による2剤併用療法と,使い捨てカイロによる温熱療法を開始すると皮膚症状は改善した。美容外科手術後の非結核性抗酸菌症の治療では異物の除去と多剤併用療法が肝要であり,衛生対策が十分でない診療所での医原性感染が背景にあると考えられた。
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