Japanese
English
特集 皮膚科領域における細菌・抗酸菌感染症の最新トピックス
症例報告
頸部に生じた皮膚疣状結核の1例
Tuberculosis verrucosa cutis on the neck
清水 知道
1,2
,
近藤 章生
1
,
篠田 拓真
3
,
木川 忠之
2
,
松山 孝
1,2
,
赤坂 江美子
2,4
,
馬渕 智生
1
Tomomichi SHIMIZU
1,2
,
Akio KONDOH
1
,
Takuma SHINODA
3
,
Tadayuki KIGAWA
2
,
Takashi MATSUYAMA
1,2
,
Emiko AKASAKA
2,4
,
Tomotaka MABUCHI
1
1東海大学医学部専門診療学系,皮膚科学(主任:馬渕智生教授)
2東海大学医学部付属八王子病院,皮膚科
3同,総合内科
4グレース皮膚科医院,東京都八王子市
キーワード:
皮膚疣状結核
,
真正皮膚結核
,
結核
,
3剤併用療法
,
4剤併用療法
Keyword:
皮膚疣状結核
,
真正皮膚結核
,
結核
,
3剤併用療法
,
4剤併用療法
pp.1959-1963
発行日 2022年11月1日
Published Date 2022/11/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003628
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
83歳,女性。初診2年前に当院耳鼻咽喉科で正中頸囊胞の二次感染と診断され,切開排膿され改善した。その後,右頸部より排膿がみられ,外科的処置と外用治療されるも改善せず,初診1年前に当院形成外科で施行の皮膚生検所見は肉芽腫であった。当科初診時,左前頸部から右前頸部,右下顎部に境界明瞭な紅斑があり,辺縁に褐色調の疣状角化を伴っていた。当科で施行の皮膚生検で乾酪壊死を伴わない類上皮細胞肉芽腫を認め,組織PCR検査でMycobacterium tuberculosis complex陽性であり,皮膚疣状結核と診断した。抗結核薬多剤併用療法1カ月で皮疹の大部分は消退し,現在も治療継続中である。皮膚疣状結核は病理像で必ずしも乾酪壊死は必発ではないため注意が必要である。
Copyright © 2022, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.