Japanese
English
症例
生前に確定診断に至らなかったカルシフィラキシスの1例
-―切断肢の病理組織学的検討―
Calciphylaxis not definitely diagnosed during the life:histopathological study of an amputated lower limb
安重 佳祐
1
,
盛山 吉弘
1
,
荒木 祐一
2
,
エーカポット パンナチェート
3
Keisuke ANJU
1
,
Yoshihiro MORIYAMA
1
,
Yuichi ARAKI
2
,
Ekapot BHUNCHET
3
1総合病院 土浦協同病院,皮膚科(主任:盛山吉弘部長)
2同,救急集中治療科
3同,病理診断科
キーワード:
カルシフィラキシス
,
ガス壊疽
,
透析
,
(皮膚)生検
,
ワルファリン
Keyword:
カルシフィラキシス
,
ガス壊疽
,
透析
,
(皮膚)生検
,
ワルファリン
pp.1696-1700
発行日 2022年9月1日
Published Date 2022/9/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003540
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
71歳,男性。12年前に透析治療を導入された。初診6カ月前より陰茎潰瘍,下腿の潰瘍が出現した。当科を紹介受診後,カルシフィラキシスを鑑別の第一にあげ,皮膚病理組織検査などを実施するも,診断の検討中に右下腿ガス壊疽を生じ大腿切断を余儀なくされ,術後死亡した。切断肢の病理組織学的検索にて,皮下から筋層内に中小血管の石灰化を複数箇所認めたが,深度および部位は散発性かつ限局的であった。カルシフィラキシスが疑われる患者が発生した際には,確定診断に固執せず即座に治療へ踏み切れるよう各施設での体制構築が望まれる。
Copyright © 2022, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.