Japanese
English
特集 生活習慣が関連する皮膚疾患
症例報告
高度肥満を伴う慢性腎臓病患者に生じたカルシフィラキシスの1例
Calciphylaxis in a patient with chronic kidney disease and severe obesity
三浦 真理子
1
,
轟木 麻子
1
,
生野 知子
1
,
宇都 翔
2
,
足立 恵理
2
,
加藤 愛子
2
,
幸 奈菜
3
,
末永 裕子
3
,
縄田 智子
3
,
白石 賢太郎
4
,
田中 克宏
4
,
木田 景子
5
,
油布 克己
5
,
宇野 太啓
5
,
竹尾 直子
1
Mariko MIURA
1
,
Asako TODOROKI
1
,
Tomoko SHONO
1
,
Kakeru UTO
2
,
Eri ADACHI
2
,
Aiko KATO
2
,
Nana YUKI
3
,
Yuko SUENAGA
3
,
Tomoko NAWATA
3
,
Kentaro SHIRAISHI
4
,
Katsuhiro TANAKA
4
,
Keiko KIDA
5
,
Katsumi YUFU
5
,
Takahiro UNO
5
,
Naoko TAKEO
1
1大分県立病院,皮膚科(主任:竹尾直子部長)
2同,形成外科
3同,腎臓内科
4同,内分泌・代謝内科
5同,麻酔科
キーワード:
カルシフィラキシス
,
高度肥満
,
慢性腎臓病
,
皮膚潰瘍
Keyword:
カルシフィラキシス
,
高度肥満
,
慢性腎臓病
,
皮膚潰瘍
pp.1627-1632
発行日 2023年10月1日
Published Date 2023/10/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004191
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40歳台,男性。BMI 55kg/m2の高度肥満を認める。20歳台で尋常性乾癬を発症し生物学的製剤にて加療中で,慢性腎臓病に対し5年前に血液透析を導入した。2カ月前のCTで両下腿皮下に著明な石灰沈着を認め,1カ月前に同部に皮膚潰瘍を生じ急速に拡大し周囲に発赤を伴った。カルシフィラキシスと診断し,入院22日目,チオ硫酸ナトリウム25gを週3回6週間投与し潰瘍は著明に縮小した。入院62日目に全身麻酔下にデブリードマン,分層植皮術を施行し治癒した。本症は致死率が高いが認知度が低く,診断が遅れることも少なくない。発症早期より関わることが多い皮膚科医が本症を認識し,イニシアティブをとりながら他科と連携して治療にあたるべきである。
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