Japanese
English
症例
チオ硫酸ナトリウム投与を含めた集学的治療が奏効したカルシフィラキシスの1例
Calciphylaxis Successfully Treated with Multidisciplinary Therapy Including Sodium Thiosulfate
岩本 和真
1
,
盛山 吉弘
1
Kazuma IWAMOTO
1
,
Yoshihiro MORIYAMA
1
1総合病院土浦協同病院,皮膚科(主任:盛山吉弘部長)
キーワード:
カルシフィラキシス
,
チオ硫酸ナトリウム
,
皮膚潰瘍
,
高圧酸素療法
,
血液透析
Keyword:
カルシフィラキシス
,
チオ硫酸ナトリウム
,
皮膚潰瘍
,
高圧酸素療法
,
血液透析
pp.1092-1096
発行日 2020年6月1日
Published Date 2020/6/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000002055
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47歳,女性。20歳時に全身性エリテマトーデスと診断された。ループス腎炎を併発し,25歳時より血液維持透析をしていた。初診1カ月前に右下腿,左腰部に瘙痒を自覚した。搔破を契機に,強い疼痛を伴う皮膚潰瘍が生じた。皮膚生検で真皮小血管内に石灰沈着を認め,カルシフィラキシスと診断した。チオ硫酸ナトリウム点滴静注,高圧酸素療法,骨ミネラル代謝異常の管理,局所外用処置,持続総腓骨神経ブロックによる集学的治療を行い,皮膚潰瘍は治癒した。カルシフィラキシスは致死率の高い疾患であるが,未だ確立された治療はない。今後エビデンスの集積が期待される。
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