Japanese
English
症例
特発性後天性全身性無汗症として治療中に診断された中枢性尿崩症の1例
Central diabetes insipidus diagnosed during the treatment of acquired idiopathic generalized anhidrosis
羽田野 詩乃
1
,
大嶋 雄一郎
1
,
渡辺 瞳
1
,
小林 三佐子
1
,
安藤 与里子
1
,
柳下 武士
1
,
渡辺 大輔
1
,
平瀬 翔
2
Shino HATANO
1
,
Yuichiro OSHIMA
1
,
Hitomi WATANABE
1
,
Misako KOBAYASHI
1
,
Yoriko ANDO
1
,
Takeshi YANAGISHITA
1
,
Daisuke WATANABE
1
,
Sho HIRASE
2
1愛知医科大学,皮膚科学講座(主任:渡辺大輔教授)
2同,内分泌代謝内科
キーワード:
特発性後天性全身性無汗症
,
中枢性尿崩症
,
発汗試験
,
ミノール法
Keyword:
特発性後天性全身性無汗症
,
中枢性尿崩症
,
発汗試験
,
ミノール法
pp.1561-1565
発行日 2022年8月1日
Published Date 2022/8/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003490
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45歳,女性。発汗低下,唾液量低下で当科を受診した。シルマー試験陽性,ガムテスト陽性,抗SS-A,SS-B抗体陰性,唾液腺生検は異常なく,ミノール法で全身の無汗を認めた。Sjögren症候群の診断基準は満たさず,特発性後天性全身性無汗症としてステロイドパルス療法を施行した。パルス療法後,多飲多尿を自覚し,頭部MRI,高張食塩水負荷試験から中枢性尿崩症と診断した。特発性後天性全身性無汗症と中枢性尿崩症の関連について,特発性後天性全身性無汗症と中枢性尿崩症が共通機序で発症した可能性も考えられるが,パルス療法により下垂体機能が障害され尿崩症を発症した可能性も示唆される。特発性後天性全身性無汗症の原因検索では尿崩症も念頭に置き精査を進める必要がある。
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