Japanese
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特集 付属器疾患
特発性後天性全身性無汗症の2例
Two cases of acquired idiopathic generalized anhidrosis
遠藤 瑠璃子
1
,
神﨑 美玲
1
,
髙向 梨沙
1
,
沖山 奈緒子
2
,
蔵野 みのり
3
Ruriko ENDO
1
,
Mirei KANZAKI
1
,
Risa TAKAMUKI
1
,
Naoko OKIYAMA
2
,
Minori KURANO
3
1水戸済生会総合病院,皮膚科(主任:神﨑美玲主任部長)
2筑波大学医学医療系,皮膚科
3くらのクリニック,水戸市
キーワード:
特発性後天性全身性無汗症
,
コリン性蕁麻疹
,
温熱発汗試験
,
ステロイドパルス療法
,
ピロカルピン塩酸塩
Keyword:
特発性後天性全身性無汗症
,
コリン性蕁麻疹
,
温熱発汗試験
,
ステロイドパルス療法
,
ピロカルピン塩酸塩
pp.2017-2020
発行日 2021年12月1日
Published Date 2021/12/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000002994
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症例1:19歳,男性。3カ月前から,温熱刺激時に皮膚の痛み,紅斑が出現し,発汗低下やうつ熱症状を示すようになった。症例2:50歳,男性。糖尿病,慢性C型肝炎,慢性腎臓病の既往があった。40年ほど前から温熱刺激時にピリピリとした痛みがあり,2カ月前から症状が増悪した。症例1,2ともに温熱発汗試験で広範囲な無汗,発汗低下がみられた。症例1はステロイドパルス療法が奏効し,8回の治療で発汗が回復した。症例2はステロイドパルス療法にある程度反応したが,症状再燃を繰り返し,ピロカルピン塩酸塩を投与して寛解が得られた。コリン性蕁麻疹を伴う特発性後天性全身性無汗症に対して,ステロイドパルス療法やピロカルピン塩酸塩は有効な治療法となりうる。
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