Japanese
English
症例
無汗症から診断に至ったFabry病の1例
Fabry disease diagnosed from anhidrosis
堀江 風野
1
,
大嶋 雄一郎
1
,
渡辺 瞳
1
,
安藤 与里子
1
,
高間 寛之
1
,
柳下 武士
1
,
永井 琢人
2
,
渡辺 大輔
1
Kazeno HORIE
1
,
Yuichirou OHSHIMA
1
,
Hitomi WATANABE
1
,
Yoriko ANDOU
1
,
Hiroyuki TAKAMA
1
,
Takeshi YANAGISHITA
1
,
Takuto NAGAI
2
,
Daisuke WATANABE
1
1愛知医科大学,皮膚科学教室(主任:渡辺大輔教授)
2同,小児科
キーワード:
Fabry病
,
無汗症
,
ミノール法
,
被角血管腫
,
ゼブラ小体
Keyword:
Fabry病
,
無汗症
,
ミノール法
,
被角血管腫
,
ゼブラ小体
pp.97-100
発行日 2021年1月1日
Published Date 2021/1/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000002358
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
11歳,男児。幼少期から無汗を自覚していた。無汗症の精査のため,当院を紹介受診した。ミノール法にて腋窩以外の無汗を確認し,無汗部の皮膚生検では汗腺の萎縮を認めた。白血球α-ガラクトシダーゼ活性0.0(nmol/mgP/時)と低値でありFabry病と診断した。Fabry病はライソゾーム中のα-ガラクトシダーゼの活性低下により,全身のさまざまな組織に糖脂質が蓄積して組織障害を引き起こす疾患である。慢性進行性の疾患であり早期診断・治療が予後に影響するが,成人で診断に至る場合も多い。自験例は無汗症を契機に11歳という若年で診断することができた。無汗症を診察する場合はFabry病である可能性も考慮する必要がある。
Copyright © 2021, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.