Japanese
English
症例
ジアフェニルスルホン投与中にメトヘモグロビン血症を生じたIgA血管炎の1例
Methemoglobinemia caused by diaminodiphenyl sulfone during treatment for IgA vasculitis
飼沼 実優
1
,
徳永 千春
1
,
渡会 晃
2
,
竹谷 彩
3
Miyu KAINUMA
1
,
Chiharu TOKUNAGA
1
,
Akira WATARAI
2
,
Aya TAKETANI
3
1大和市立病院,皮膚科(主任:徳永千春部長)
2渡会皮膚科医院,大和市
3南町田病院,内科,町田市
キーワード:
IgA血管炎
,
メトヘモグロビン血症
,
ジアフェニルスルホン
Keyword:
IgA血管炎
,
メトヘモグロビン血症
,
ジアフェニルスルホン
pp.1251-1254
発行日 2022年6月1日
Published Date 2022/6/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003387
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81歳,女性。初診の1週間前より下肢に皮疹を自覚し,当院を受診した。IgA血管炎の診断で,ジアフェニルスルホン50mg/日内服を開始し,紫斑は軽快したが,約1カ月後に食欲低下と黄疸を生じ,近医に救急搬送された。発熱と貧血,経皮的動脈血酸素飽和度(SpO2)と動脈血酸素飽和度の乖離を認め,精査加療目的に当院へ転院した。血中メトヘモグロビンは17.4%に上昇していたが,ジアフェニルスルホンの中止とアスコルビン酸の投与を行い,約1週間で正常化した。貧血は約3カ月で改善した。ジアフェニルスルホン使用中は,呼吸器症状を認めない症例においてもSpO2の測定を行うことが重要と考えた。
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