Japanese
English
症例
SERPING1遺伝子に変異を認めた遺伝性血管性浮腫の1例
Hereditary angioedema harboring SERPING1 mutation
菅原 有紗
1
,
石井 文人
1
,
Teye Kwesi
1
,
荒川 正崇
1
,
古賀 浩嗣
1
,
名嘉眞 武国
1
Arisa SUGAWARA
1
,
Norito ISHII
1
,
Kwesi TEYE
1
,
Masataka ARAKAWA
1
,
Hiroshi KOGA
1
,
Takekuni NAKAMA
1
1久留米大学医学部,皮膚科学教室(主任:名嘉眞武国教授)
キーワード:
遺伝性血管性浮腫
,
原発性免疫不全症候群
,
SERPING1遺伝子変異
,
遺伝子検査
Keyword:
遺伝性血管性浮腫
,
原発性免疫不全症候群
,
SERPING1遺伝子変異
,
遺伝子検査
pp.1247-1250
発行日 2022年6月1日
Published Date 2022/6/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003386
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39歳,男性。感冒に罹患し近医で内服加療2日後より顔面,足趾の浮腫が出現し当科を紹介受診した。血液検査では補体第1成分阻害因子活性が低値であり,父親に同症状の既往があったことから,遺伝性血管性浮腫を疑った。遺伝子検査で患者本人と父親にSERPING1遺伝子の同一の変異を認めた。その後は投薬なしに発作の再燃は認めていない。遺伝性血管性浮腫は原発性免疫不全症候群のひとつであり,重症度分類に軽症はなく診断がつけば指定難病として申請が可能である。遺伝性血管性浮腫を疑えば,血液検査や遺伝子検査などを行い,有効な治療が受けられる体制を整え,遺伝性血管性浮腫の疾患認知度の向上と早期診断に努めることが重要な課題である。
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