特集 膠原病
ジアフェニルスルホンにより顕在化・増悪した皮膚筋炎の1例
寺木 祐一
1
,
櫻井 愛香
1埼玉医科大学総合医療センター 皮膚科
キーワード:
Dapsone
,
Prednisolone
,
脂肪組織炎
,
皮膚筋炎
,
病勢悪化
Keyword:
Dapsone
,
Dermatomyositis
,
Prednisolone
,
Panniculitis
,
Disease Progression
pp.191-194
発行日 2016年2月1日
Published Date 2016/2/1
DOI https://doi.org/10.18888/J01266.2016168061
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69歳女。2ヵ月前より上腕、胸腹部に紅斑を伴う皮下硬結が出現してきたため当科を受診した。臨床像や病理組織像より皮下脂肪織炎を考え、ジアフェニルスルホン(DDS)投与を開始したが、開始1週間後より体幹、四肢にそう痒を伴う紅斑が出現した。DDSを中止し、プレドニゾロン(PSL)投与を開始したところ、紅斑は消退傾向を示したが、PSL減量により再燃し、顔面紅斑、手指関節部のGottron丘疹が出現した。さらに筋力低下、筋酵素の上昇が出現した。以上の臨床経過と紅斑部の病理組織像から、脂肪織炎が先行し、DDSにより皮膚筋炎が顕在化・増悪したと判断した。本症例は自宅近くの病院による加療を希望したため、その後の経過は不明であった。
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