Japanese
English
症例報告
ジアフェニルスルホンが奏効した環状肉芽腫の1例
A case of granuloma annulare effectively responded to the treatment with diaphenylsulfone
中井 菜美
1
,
松岡 縁
1
,
多田 正憲
1
Nami NAKAI
1
,
Yukari MATSUOKA
1
,
Masanori TADA
1
1大阪警察病院皮膚科
1Department of Dermatology, Osaka Police Hospital
キーワード:
環状肉芽腫
,
治療
,
ジアフェニルスルホン(DDS)
Keyword:
環状肉芽腫
,
治療
,
ジアフェニルスルホン(DDS)
pp.720-722
発行日 2000年8月1日
Published Date 2000/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412903331
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59歳,男性.初診の2週間前より,両側肘頭部より前腕にかけて,自覚症状のない米粒大までの紅色丘疹および結節が多発融合してきたため当科を受診した.病理組織学的所見では,真皮内に限局性の膠原線維の断裂像を認め,膠原線維間には組織球や巨細胞が浸潤する肉芽腫反応を示し,alcian blue染色では膠原線維間に陽性物質の沈着を認めた.以上より環状肉芽腫と診断した.生検後も自然退縮を認めず新生,拡大するためジアフェニルスルホンの内服を50mg/日にて開始したところ2週間後には皮疹の新生は止まり,徐々に色調と隆起が軽減して4か月後にはほぼ退色した.以後約7か月経過するが,皮疹の再燃は認めていない.
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