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特集 薬疹・薬物障害
オシメルチニブメシル酸塩による播種状紅斑丘疹型薬疹の1例
Maculopapular type drug eruption caused by osimertinib
長澤 知也
1
,
島田 長茂
2
,
福田 英嗣
1
Tomoya NAGASAWA
1
,
Nagashige SHIMADA
2
,
Hidetsugu FUKUDA
1
1東邦大学医療センター大橋病院,皮膚科(主任:福田英嗣准教授)
2同,呼吸器内科
キーワード:
オシメルチニブメシル酸塩
,
播種状紅斑丘疹型薬疹
,
上皮成長因子受容体阻害薬
,
EGFR阻害薬
,
肺癌
Keyword:
オシメルチニブメシル酸塩
,
播種状紅斑丘疹型薬疹
,
上皮成長因子受容体阻害薬
,
EGFR阻害薬
,
肺癌
pp.1163-1166
発行日 2022年6月1日
Published Date 2022/6/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000003369
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79歳,女性。肺癌治療のためオシメルチニブメシル酸塩を内服した翌日から全身に紅斑が出現し,当科を受診した。受診時,顔面に皮疹はなく,項部に浮腫性紅斑と体幹,四肢に浸潤を触れない紅斑を認め,オシメルチニブメシル酸塩による播種状紅斑丘疹型薬疹と診断した。オシメルチニブメシル酸塩を継続のうえ,プレドニゾロンとミノサイクリン塩酸塩を追加し,皮疹は速やかに消退した。オシメルチニブメシル酸塩は第三世代の上皮成長因子受容体チロシンキナーゼ阻害薬であり,近年の肺癌治療において重要な薬剤である。本邦での皮膚障害の報告は少ないが,自験例含め副作用で頻出する痤瘡様皮疹以外にも多様な皮膚障害を呈していた。
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