Japanese
English
症例
水疱性類天疱瘡治療中に右肩関節痛を初発症状として発症した感染性心内膜炎の1例
Infective endocarditis with right shoulder pain as the initial symptom that developed during treatment of bullous pemphigoid
白川 典子
1
,
望月 徹
2
,
石原 優里
1
,
新井 悠江
1
,
木下 侑里
1
,
荻田 あづさ
1
,
佐伯 秀久
3
,
安齋 眞一
1
Noriko SHIRAKAWA
1
,
Toru MOCHIZUKI
2
,
Yuri ISHIHARA
1
,
Hiroe ARAI
1
,
Yuri KINOSHITA
1
,
Azusa OGITA
1
,
Hidehisa SAEKI
3
,
Shinichi ANSAI
1
1日本医科大学武蔵小杉病院,皮膚科(主任:安齋眞一教授)
2同,感染制御部
3日本医科大学付属病院,皮膚科,教授
キーワード:
水疱性類天疱瘡
,
関節痛
,
黄色ブドウ球菌
,
感染性心内膜炎
Keyword:
水疱性類天疱瘡
,
関節痛
,
黄色ブドウ球菌
,
感染性心内膜炎
pp.1733-1737
発行日 2021年10月1日
Published Date 2021/10/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000002905
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70歳代,男性。初診1カ月前より全身に水疱が出現した。臨床像および抗BP180NC16Aドメイン抗体陽性から水疱性類天疱瘡と診断し入院とした。ステロイド内服および大量ガンマグロブリン静注療法の併用で加療し,皮疹は改善傾向となった。全身状態は良好であったが,ステロイド漸減中に右肩関節痛が出現し,CRPの上昇もみられた。全身の画像検査などを施行したが感染巣は特定できず,血液培養採取後に抗菌薬の投与を開始した。その後,血液培養でメチシリン感受性黄色ブドウ球菌が検出され,心臓超音波検査で僧帽弁に疣贅がみられ,感染性心内膜炎と診断した。自己免疫性水疱症加療中の感染性心内膜炎合併はまれだが致死的であるため注意を要する。
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