Japanese
English
症例
原因を特定できなかった非薬剤性中毒性表皮壊死症の1例
Non-drug-induced toxic epidermal necrolysis of unknown cause
新村 智己
1
,
渡邊 友也
1
,
澤田 郁
1
,
石川 秀幸
1
,
金岡 美和
1
,
相原 道子
1
Tomoki NIIMURA
1
,
Tomoya WATANABE
1
,
Fumi SAWADA
1
,
Hideyuki ISHIKAWA
1
,
Miwa KANAOKA
1
,
Michiko AIHARA
1
1横浜市立大学附属病院,皮膚科(主任:相原道子教授)
キーワード:
中毒性表皮壊死症
,
非薬剤性
,
溶連菌感染
Keyword:
中毒性表皮壊死症
,
非薬剤性
,
溶連菌感染
pp.1269-1273
発行日 2021年7月1日
Published Date 2021/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000002748
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45歳,男性。自衛官。薬剤内服歴はない。初診3日前の富士山麓での演習中に誘因なく眼脂を認め,2日前から口腔内にびらんが出現した。その後,全身に紅斑が出現し当科を初診した。39℃台の発熱,眼球結膜の充血,口唇・陰部を含む体表面積40%の表皮剝離を認め,中毒性表皮壊死症と診断した。ベタメタゾン10mg/日投与で皮疹は改善し,後遺症も認めなかった。中毒性表皮壊死症の原因の80〜95%は薬剤であり,自験例のような非薬剤性の中毒性表皮壊死症はまれである。非薬剤性中毒性表皮壊死症の原因として溶連菌感染症などの報告はあるが,自験例では感冒などの先行感染もなく,明らかな誘因が特定できなかった。
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