Japanese
English
症例
両上肢に皮下出血から著明な腫脹とびまん性の紫斑を呈した後天性血友病の1例
Acquired hemophilia presenting with marked swelling and diffuse purpura associated with subcutaneous hemorrhage in both upper limbs
大野 真梨恵
1
,
服部 紀子
1
,
伊藤 亜希子
1
,
中村 和子
1
,
松倉 節子
1
,
蒲原 毅
1
Marie OHNO
1
,
Noriko HATTORI
1
,
Akiko ITO
1
,
Kazuko NAKAMURA
1
,
Setsuko MATSUKURA
1
,
Takeshi KAMBARA
1
1横浜市立大学附属市民総合医療センター,皮膚科(主任:蒲原 毅部長)
キーワード:
後天性血友病A
,
第Ⅷ因子活性
,
第Ⅷ因子インヒビター活性
Keyword:
後天性血友病A
,
第Ⅷ因子活性
,
第Ⅷ因子インヒビター活性
pp.1265-1268
発行日 2021年7月1日
Published Date 2021/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000002747
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50歳,男性。家族が溶連菌感染症に罹患後,咽頭痛と発熱が生じ,近医で溶連菌感染症と診断された。アモキシシリン水和物,モキシフロキサシン塩酸塩内服後に両上肢に著明な腫脹とびまん性の紫斑が出現し,当科を受診した。血管炎が疑われプレドニゾロン内服開始後,血液検査にて活性化部分トロンボプラスチン時間延長,第Ⅷ因子活性低下,第Ⅷ因子インヒビター活性陽性が認められ,後天性血友病Aと診断された。プレドニゾロン内服を継続し症状改善が得られた。発症要因として溶連菌感染や抗菌薬が考えられた。本症は出血症状により致命的となり得るため,早期診断・治療のため本症を常に念頭に置いて診療を行うことが重要と考えられた。
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